「パソコン村」のころ

2006年01月19日 風の宿

 新年おめでとうございます。

 今年は西暦2001年と言う新千年紀の始まりなんですね。よく考えると凄い新年を祝っているのだなと思います。 さて、21世紀はどんな展開を見せるのか、未来を考えると何時も不安になるけれど、過去を振り返ると今ほど幸せな時代は無いように思います。
 人類の歴史に進歩と言う概念があるとすれば、私は個人が自分の可能性を追いかけられる自由を手にしたことだと思うのですが・・・。

 21世紀は「IT革命」の時代だと言われます。人間は農耕を発明し飢えから逃れ、産業革命を経て欲しいモノを手にすることが出来た。機械文明は人間より機械を信頼し、生産性を上げる為に効率よく「人」を排除し、効率的に相手を抹消する為に発達してきました。
 コンピューターはその合理主義の帰結の産物ではあるけれど、人類の知恵の素晴らしさはそれをコミュニケーションの道具として使い出したことだろうと思います。
 
 柏崎でインターネット・プロバイダーを始めたのは5年前。当時NEC系の接続ポイントとしては新潟県内でも初めてでした。通信速度は64Kbpsで、現在では一般家庭で使われているものです。たった5年前でしかないのです。今は光ケーブルが何本も入っていますが・・・。
 多くの人達のいろんな思いが通信回線を行ったり来たりしている。それを考えると嬉しくなって、やはりこれは自分の天職だなと、傍の迷惑も顧みずに自分でそう思っています.
 
 最近になって、この業界の人達と文明と文化、都市空間と田園、ビルゲーツと良寛等について話すことが多くなりました。ITの時代に人間の幸福が何処にあるか。アメリカよりも北欧にその問いの答えがあるのかも知れない、そんな人も増えてきました。
 全ての文明、文化はその絶頂期に次の時代の予感を孕んでいます。コンピューターが全ての人を幸福にするわけではないけれど、しかし、その道具を使って人間はもっとハッピーに成れるのかもしれない。

 今の私の夢はコンピューターを使って動物や植物と話をすること。古い大きな樹から昔話が聞かれるかもしれない。野生の動物から人間の知らない世界の面白さを教えてもらえるかもしれない。
 その技術が進めばいろいろな機能障害の有る人達も社会参加できるだろう。何よりも、コミュニケーションが足りないばかりに小さな事で争っていることもなくなるだろう。
 ただ一度の人生をもっと素直に生きられるかも知れない。そんな夢が60歳近くなった変な男を熱くしています。