高橋和子写真展

2012年10月13日 風の戯言


 高橋和子写真展が柏崎游文舎で開催されている。
 2回目でもあり、人を惹き付けて放さない魅力に富んだ写真が並んでいる。厳寒の北海道で、多分息を殺してシャッターチャンスを待っている姿が想像できそうだ。雪や氷の世界ながら、そこに暖かい息づかいが感じられる。人間の存在の哀しさを見透しながら、だからこそなのだろう、温もりが伝わってくる。良い写真だ。

 彼女とは同級生で、出生は50日しか違わない、今は柏崎市、合併前は南鯖石村、その元は石曽根村の行兼という戸数47軒という小さな集落の幼馴染み。
 彼女がアマチュアながらこんな写真を撮るようになるとは想いもしなかったけれど、贔屓目を離れても素晴らしい写真が会場を埋めている。
 多くの人達が、一枚一枚の写真の前で感嘆し、話し合っている姿が嬉しい。

額 自慢

2012年10月07日 風の戯言


 我らは7人兄弟姉妹、今日は新潟市にいる真ん中の兄貴が「じよんのび村」で同級会とのことで久し振りに来柏した。
 堀の義兄の墓をお参りし、加納の姉の顔を見て、実家の墓をお参りし、行兼(ゆきかね 集落名)の実家に寄りお昼をご馳走になってきた。
 子供の頃の話に花が咲き、縄文時代のような生活が思い起こされた。
 鯖石の石塚家の祖は、百足退治、平将門の乱で有名な藤原藤太秀郷であり、姓は藤原、苗字は居住地から「佐野氏」「石塚氏」と別れたという。
 戦国時代、織田の武将滝川一益に破れ、追われ、石塚の兄弟は高柳山中、鯖石行兼に身を隠し難を逃れたという言い伝えがある。
 代が変わり、お寺の伝承も怪しくなってきた。

 男兄弟3人寄ると、残念ながら今は「額」の広さの話になる。「ハゲ」と「額」との境は何処か? 今は亡き義兄の「医者どん」と兄弟縁者が集まっての夜通しの宴会では、何時もその医学的境界線の弾き方の酔論が賑やかだった。
 最終的結論として酔議が固まったのは「禿頭に止まろうとした蠅が足を滑らせて流れ、足場が安定してパッと飛び立つところが「ハゲと額の境界」と言うとになった。

 あの頃の酒には、今は失われてしまった「大きな」ものがあった。人生だったか・・・ 夢だったか・・・ 未来だったのかな?
 

海が見たい !

2012年10月04日 風の戯言


 時折、無性に海が見たくなる。

 多分、高齢化による幼児性への回帰現象だと思うが、欲望を抑えて精神疾患に陥るよりマシだろうと周りを納得させて八丈島一人旅を企ててみた。
 2日の夜に竹芝桟橋からの船旅で、東京湾の夜景を夢に描いて切符の手配を終えたら、台風17号が来た。
 船は欠航と言うことで、一日遅れの船を手配して貰ったら今度は小笠原諸島で19号がお出迎えに上がることになった。ガックリ !

 太平洋の海原を、特等船室で旅をしたいという人生最大の夢は台風2連発で難破してしまつた。 ガックリ !

 仕事も手につかず、ただオロオロしていたら青い空が出ていた。太平洋は駄目でも日本海があるじゃないか !
 出雲崎、寺泊方面に車を走らせたら、砂浜の向こうに佐渡が浮かんでいた。チェアを引っ張り出して、波の音を聞きながらウトウトしてしまった。誰もいない海。いいもんだ !

ベートーヴェン 交響曲第5番 運命

2012年10月01日 風の戯言


 柏崎市文化会館アルフォーレ開館記念 NHK交響楽団の演奏会を楽しんできた。
 それにしてもクラッシックを聴きに行くなんて、ナンテ懐かしい自分の行動なのかと思う。
 若い頃は、ウィーンフィルを聴きに新潟まで車を飛ばして行ったことが何回かあった。
 N響なんて東京以来かも知れない。もう50年近い時間が流れている。

 モーツァルト「フィガロの結婚」
 ドヴォルザーク チェロ協奏曲
 ペートーヴェン 交響曲第5番 「運命」
 バッハ 聞き慣れ好きなのに曲名が出てこない。

 圧巻はやはり「運命」で、聴いていて鳥肌が立った。

 クラッシックも、時折本物の生演奏を聴いておくモンなんだな、とつくづく思った。良いものはいい。

 写真は週末パインバレーで遊んだとき。孫達も大きくなり、やっと外泊が出来るようになった。両親を亡くし、落ち込んでいたときに、義兄に妙高高原ホテルに連れて行って貰った記憶が今も鮮明に残っている。

不思議な雲達

2012年09月25日 風の戯言


 最近は雲に魅せられ、時間さえあれば空を見ている。

 痴呆症が進んだりかな・・・?

 ただ、今日の雲は不思議な雰囲気を撒き散らしていた。
 天候不順や嵐を呼ぶ雲ではなく、南国の雲のように・・・そうか !、俺を旅に誘っていたのか !

 昨日の夕方の雲は薄いピンクの雲をバックにして、少し青みがかった浮き雲が素晴らしかった。
 今日の雲は、東の空を夏の雲のように、いや、それとはまた違った不思議な魅力を含んだ雲だった。
 夕方は、南の空に薄い夕焼け雲が横たわり、何とも感動的な風景だった。

 最近の雲の美しさは、本当にどう表現すれば良いのだろう。

 きっと、俺を南の島に誘っているのだろう。