赤八石

2006年12月25日 風の戯言


 まるで三国峠を越えた関東の冬のような、そんな珠玉のような暖かく晴れた日が続いた。
 12月の暮れなのに、雪の姿が見えないというのは、自分をこんなにも晴れやかな気分にするものなのか!
 愛犬を連れて鯖石川の近くまでいつもの散歩コースを歩く。とても短いコースだけれど、一週間も家の留守番を強いられるランちゃんにとって散歩とおやつはとても大切な宝物なのだろう。目を輝かせて枯野を飛び回る、その姿を見ているだけで俺まで嬉しくなってしまう。

 沈みかけて夕日が八石の山を赤く染めていた。藍沢南城先生もこの夕日と暮れ行く黒姫の山並みを見ていたのだろうな、とふとそう思った。

 鯖石の風景は美し過ぎる。