5月まだ薫風ならず

2007年05月04日 風の戯言


 5月の、珠玉のような連休は、命を蘇生させてくれる。
 疲れ切った身体と心に、新緑と太陽が新しい命を吹き込んでくれる。小さな庭と、小さな畑、俺たち夫婦には十分な広さなのだが、落ち葉を掃いたり花を植えたりしていると幸せすぎる時間が流れていく。
 思い立って、近くのコンビニで弁当を買い、テーブルと椅子を車に積んで近くの山に行った。
 柏崎市野田から上越市柿崎に通じる小村峠の頂上に昼餉の場所を選んだ。眼下に野田の集落と田圃が広がり、別俣の盆地が細越城址に隠れ、久米のゴルフ場の向こうに八石の山波が連なる。息を呑む風景、とまでは行かないが、現在進行形の野田の歴史が時間の中に沈殿していく風景は美しい。
 暫らく、5月の風を頬に受けながらコンビに弁当を楽しんだ。「贅沢なことしているね」と通り掛りの人が声を掛けていった。こんな遊びを知っていてくれる人たちが居る。それだけで嬉しさが倍化したような連休の初日だった。

 明日は何処にしよう?