人間は、人間の未来である

2008年02月25日 風の戯言


 風船一揆が無事に終わった。
 無事、と言うのは誇張ではなく、23日の朝に神の微笑みのような晴れ間に飛べて、その直後凄まじい風が吹いた。2日間の嵐は富山や各地方に大きな被害を齎したらしい。一生懸命やっているから、天がチョットだけ飛行を許してくれたのだとしか思えない。
 中の一機が風を読み間違え信濃川を越え山に向かった、との連絡が入った。何年か前、同じ方向に飛んで行き深い雪山の木に引っかかった気球があった。奇跡としかいい様が無いが、たまたまその奥の雪山で前日に雪洞を掘り一晩中酒を飲んで居た2人の男が、俺は今も神様だと思っているが、遭難気球を目撃していてくれた。もしあの時神様が居なかったら、彼女は完全に凍死していただろう、と思う。無線と携帯と彼らの目で場所を確認し、警察を頼み、県会議員を動かし、県警のヘリに夜間出動してもらい、燃料切れの瀬戸際で救出できた。現場の責任者として、6時間ぶっ続けでどなりまくり、拝み続け、一人の若い女性の命を繋ぎとめた。
 山に向かった気球は、その時の気球と同じだ、という。思わず天を仰いだが、同じ失敗は無かったようだ。高度を上げ、栃尾まで逃げ、嵐の前に撤収できたという。
 もう、パーティにだけの参加になってしまったが、古い仲間達と豊かな時間を過すことができた。

 「人間は、人間の未来である」はアンドレ・マルローの言葉と記憶していたが多くの人たちが使っていたようだ。詩人フランシス・ポンジュ、サルトル・・・。人は思い描いた自分になれる・・・中村天風にも通じるものがあるように思える。楽観的かもしれないが、楽観は意志に属し悲観は感情に属するとの言葉を思い出せば、人は意思により自分の未来を創ることができるのだろう。
 誰かに好かれることも、誰かに褒められることもそんなことは何も期待してないが、時間を忘れて飲める仲間ってのはいいものだと思う。