雪割草

2008年03月16日 風の戯言


 春のようなお天気に誘われて、西山大崎の雪割草の里を散策してきた。加納の家にはまだ雪が残り、同じ柏崎でも海辺は一足先に春の訪れを楽しんでいる。
 庭の柿の木の下に蕗の薹が落ち葉を押しのけて顔を出していた。春の香りは酒のつまみに最適なのだが、連日のアルコール濃度の高まりすぎて断念! ここを乗り越えてゆくのが在来種の飲兵衛の筈なのだが・・・酢味噌あいが美味しかった。

 14日土曜日の堺屋太一さんの講演は逸品だった。さりげなく自分の実績を語り聴衆の信頼を引き寄せ、鉄道草創期の反対運動に触れ、時代の先端を行くものの理解を進める。原発の町興しを壮大なヒント、2キロのプールを作ることにより年間100万人の観光客を呼ぶ・・・子供のような夢と、鬼のような実行力と、仏のようなホスピタリティ、それが地域を作ってゆくのだと・・・考えさせられた。

 震災復興計画策定委員会が明日4回目の会合で終了する。計画の理念を表現するのにキャッチフレーズを「さらなる未来へ」とさせて貰った。柏崎は北国街道に咲いた美しい海辺の町であったはず。越後縮みの行商を経て石油産業、原子力産業が花咲き、幾たびかの困難を乗り越えて今また未来を目指す、そんな決意を表したいと思う。
 本当はこの町の未来を語るグランドデザインが必要なのだろう。基本理念、基本方針なしに時代時代に翻弄されていては地域の利益は見えなくなる。何を求めているのか自分でも分らなくなる。貴重な時間は空費されるに任されて、市民の幸せが漂流してしまう。急がねばならない。