5月の風

2010年05月02日 風の戯言


 早朝、久し振りに「ぶどう村」に上った。
 此処から望む四季折々の風景は絶品で、「鯖石ぶどう園」を作った先人たちはこの風景に魅了されたのだろうと思う。
 まだ雪を冠った米山は詩的だった。残念ながら写真が追いついてゆかない。
 黒姫と八石、刈羽三山を眺めていると、何かが解けて行くのが解る。5月の連休初日、早朝の風景は見飽きることがない。
 お昼、庭木の折れた枝を取り除き、リクライニング・チェアーで5月の風を楽しむ。
 空にゆったりと雲が流れ、若葉が芽を吹き始め、5月の風が遊んでいる。

 俺の時間が静かに流れて行く。
 この静けさは何だろう!

 週刊ポスト5.7/5.14号の茂木健一郎「脳のトリセツ」に興味ある記事があった。
 世界が実はフラットだと気付いてしまうこと。それは『格差』という幻想をなくし、この情報化社会では「生きる力」という視点からは、それぞれの人が、それぞれの現場で、直面する「偶有性」から学べばよいことであり、学歴や社会的立場の「格差」幻想でしかない、という。
 「偶有性」とは、人生が容易に予想できないものであるということ。定番とサプライズの入り混じったカクテルこそが、脳の報酬系を真に活性化させるさせること、なのだという。
 「GW」を家でのんびり過すのか、渋滞を乗り越えた先の遊びに価値を置くのか、海外旅行に最高の価値を設定するのか、それは「偶有性」の視点から見れば等価である、という。
 新しい時代の、新しい視点のように思える。