風の谷間の68歳
68歳の人生は思いと思考と行動の複雑な文様。誰の人生もそんなに単純ではない。内在する何人かの自分と肩を組んだり格闘したり一筋縄で説明は出来ない。矛盾に満ちた、それが生だ。
68歳は複雑だ。
上り詰めた山頂でありながら、その先に道の無い高山が見えたりする。何処まで行けるのか解らないけどひたすら上り続け、アルプスのアイスマンの様に、そこで人生を閉じるのも好いよう気がする。アイスマンは幸せそうな顔をしていた。
神が与えてくれた時間を誠意を持って応える。それだけ。
「此道や行く人無しに秋の暮」 芭蕉
今暫らくは己の信ずる方向に真直ぐに向かうことが大切なんだろう。
きっと、またいつか、その未来が見えてくるのだろう。