酒を飲みたくない病

2012年05月29日 風の戯言


 酒が飲みたくなくなってから2ケ月近くになる。
 痴呆症は相変わらずだが、自閉症は少しづつ治癒しているようだ。昨日も岩下尊弘画伯のパーティに出席し、アルコール抜きで最後まで歓談できた。
 途中、突然にスピーチを指名され、今は亡き越後タイムス吉田主幹の話を交えて、昔の思い出を語り、80歳、画業一筋35年、70回目の個展を祝うことが出来た。

 45歳で、サラリーマンから画家への転向は、同じ年で土方からコンピュータ屋にトラバーユした自分を見るようで、嬉しかった。

 学生時代、サマセット・モームの「月と6ペンス」でゴーギャンを知り、後年40歳で家族を捨てタヒチに新天地を求めた生き方に魅了された。ゴッホとの出会いや熱情的な生き方、風のような自由主義に憧れていた。若かったなぁ・・。

 与えられた人生をただ平穏に生きることも大切だろうが、ただ一度の人生、思いの丈を生ききることが肝要なんかも知れない。

 片田舎で、平穏な夜が過ぎていく。