カワウソの絶滅

2012年08月29日 風の戯言


 カワウソが絶滅したらしい。
 子規の獺祭忌が幼稚な頭に残り、何とも愛嬌のある仕草と共に好き、というより自分の生き方に共通するものもあり、気持ちの上でより身近な動物ではあった。

 最近山道をドライブしていて感じることは、車に轢かれた狸やイタチの死骸を見なくなったこと。蛇にも滅多に出会えなくなった。家の庭にも煩いほどいたアブラゼミがホントに少なくなった。トンボや蝶、蚊やブトも殆どいない。

 多分、自然が大変わりしているのだろう。
 食物連鎖の頂点に立つ人間の数が多く成りすぎ、自然界の調整場面が急展開しているのだと思える。

 自然は自らの意思を持っている。
 人間は神の子だと自ら認識を誤り、自然の意思を理解しようとはしないで来た。科学の力で自然を制御できる、と。

 もう一度、人は自然の中で慎み深く生きなくては成らないのだろうと思う。不思議なことを言うようだが、神や仏や自然に対する自分の祈りは、願いを叶えてくれている。

 夕焼け雲の上に、月が出ていた。