裏の窓を開けると、蛙たちの声が忍び込んでくる。
最近は、あの合唱に詩情を感じなくなった。
それでも、椅子でぼんやりしていると、
認知症が進んだ俺の胸に入り込んでくる。
何処かに、俺の繊細な魂の遊ぶところがあるはずなのだが、
訪ねてみても、みんな崩れ去っている。
もう少し、ゆっくりと時計の針を回すことなんだろう。
秒針、なんて馬鹿なことを考えた人達を罵りたくなる。
時間なんて。明け六つと暮れ六つがあればそれでいいんだ。
「今、何時(なんどき) ? 」
「さぁ・・・? 」
痴呆症が、Happy な時代に引き戻してくれる。
写真は高柳町岡田からの鯖石川
高柳にはまだこんな風景が残っている。