忘却の引揚げ史
伊勢湾台風並と言われた超大型台風21号も無事通過したようだ。事前の台風進路予測を見ると、柏崎は何故か何時もストライクゾーン。元土方として気持ちが楽じゃない。今朝は久し振りに菜っ葉服で出勤。この方が落ち着く。
「亡国の引揚げ史」を眺めている。
敗戦の裏側で忘れ去られた「二日市保養所」の歴史を、インカ遺跡発掘の文化人類学者泉靖一が書き残している。
敗戦時、海外から引き揚げてきた日本人は軍人353万4千人、一般邦人306万6千人、合計なんと660万人と言われている。1945年の日本の人口は沖縄の人を入れて7260万人。おおざっぱに日本人の1割近くが海外に出ていたことになる。
「二日市保養所」は満州からの引き揚げ者で、ソ連兵に乱暴されて身籠もり、ここで手術を受け、水子達が葬られていたという。
過去を知ると、居たたまれなくなるほど悲しい歴史が見えてくる。
おもしろうてやがて悲しき鵜舟哉 芭蕉