エブリバリデブー
止せばいいのにまた浅田次郎「天子蒙塵」に嵌ってしまった。
文殊菩薩の国「満州」を舞台とした清朝末から張作霖の時代。
本当に歴史とフィクションがごちゃ混ぜになって読む人を夢中にさせてしまう。
随所に出てくる、多分浅田にしか書けない人生への深い言葉に酔う。
生意気言えば、これが文学というものだろう。
雪の消えた畑の柿の木の下でフキノトウが顔を出している。
何やら含羞をみせるこの表情がいい。
春の草は、土筆と言いフキノトウもそうだが、時とともに姿を変えてくる。
「どうせこの世はエブリバリデブー、歌え踊れ陽気にエブリバリディブー」
ラジオから流れていたのかテレビで歌っていたのか判らない。
最近、壊れた蓄音機みたいに頭の中で同じフレーズを繰り返している。
いよいよ来たかな?