巌 頭 之 感

2023年02月11日 風の戯言

       巌 頭 之 感

悠々たる哉天壤、遼々たる哉古今、五尺の小躯を以て
此大をはからむとす。
ホレーショの哲學竟に何等のオーソリチィーを價するものぞ。
萬有の眞相は唯だ一言にして悉す、曰く、「不可解」。
我この恨を懐いて煩悶、終に死を決するに至る。
既に巌頭に立つに及んで、胸中何等の不安あるなし。
始めて知る、大なる悲觀は大なる樂觀に一致するを。

               (明治36年5月22日)

何の脈絡もなく、突然に藤村操の「巖頭之感」が思い浮かんだ。
若いころ、誰かに吹き込まれた。
・・・そは「不可解」・・・
己とはなんであるか? 人生とはなんであるか?
考えたって解らぬものを、カッコつけてきたのかも知れない。

何でまたこんなややこしいことが頭にこびりついたか?
彼が死を選んだ日と、俺の誕生日が重なるからなんだろう。

今日の車載温度計は10℃
春が来た!