ナス

2023年10月07日 風の戯言

庭には小さな畑がる。
愛妻が何より大切にしている我が家唯一豪華な資産。
柿の木があり、キュウリやトマト、ゴウヤ、ナスが豊かに実る。

ナスは子供の頃から「バカナス」だの「ボケナス」だのといいイメージはない。
ただ、遊び疲れて腹の減った時にナスには助けられた。
大きいナスを、膝で叩いて柔らかくし、むしゃぶりついた。

80歳を過ぎて、自分が何をしてきたのか分からなくなっている。
目の前の「今」のことと、「明日」の仕事のことだけが頭を占領し、「昨日」のことを忘れてきてしまった。
だから。時折「古戦場」を、土方時代の現場のことだが、思い出したように訪ねて回る。

南条の線路の脇で写真を撮り、追田の溜池を見に行き、八石山の林道を登った。
一度上ったことがある筈だが、何も覚えていない。
だけど、こんな道を整備している人たちに頭が下がる。