
お盆も終わり、17日の夜は行兼盆踊りが賑やかだった。
昔々の物語。
岩野の弥彦神社の森は、この夜だけ夫々が自分たちの夢、恋だとか。
何処から、ひと騒ぎを企む者も集まってくる。
彼らは目を付けた年寄を大木の陰に連れて行った。
あの爺さんだけは止めてた方がいいのだが・・・。
案の定、履いてた下駄で思いっ切り横っ面引っ張叩れた一団が、血だらけになって出て来た。
あの爺さん、このあたりのもめ事の元締めなんだ。
筋金入りの爺さんだよ。
この夜の盆踊りが終わると、朝晩が少し涼しくなり、秋が忍び寄ってくるんだ。