人の命

2025年09月28日 風の戯言

全てのものに「命」がある。
命とは、生れて、燃えあがって、やがて終わる。

終わりはいつ来るか分からない。
今日であるか、明日であるか、いやもっと先になるのか。

司馬遼太郎は「峠」で、長岡藩家老河井継之助は「いつでも犬死するの覚悟」は出来ている、と。
いつ死んでもいい覚悟、解る様な気がするが、そんな気合で生きろと言うことか。

石塚の7人兄弟姉妹、残るは我と姉二人。
姉の一人が危ないと言うので東京まで様子を見に行って来た。
意識の無い姉に声をかけると、かすかに「ありがとう」と声が聞こえた。

今日が峠と言う時に、息の粗くなった妻に「解るか?」と聞いたら僅かに頷いた。
子供達が居るから俺は家で待っているよ、と言ったらコックリした。
息を引き取ったのはそのすぐ後だったという。

物理的にと言うのか、人の命の火が消えると何も残らない筈なのに、なにか違う様な気がする。

写真は朝の黒姫。
この山の裾で、我が石塚家は18代の命を繋いでいる。
朝行兼のお墓に、あそこに行けば祖先みんない合えるから、何も言えずきた。