柏崎の未来

2006年02月15日 風の戯言

 柏崎の町について考えている。

 人は顔を合わせると柏崎の未来が心配だ、と言う。上越と長岡に置いてけぼりを食ったような感じがするのかもしれない。合併しても人口10万に届かない。少子高齢化、心配だ、って。
 不思議なのだが、個人がどう頑張っても解決できない問題を心配したってどうしようもないのだけれど・・・。

 柏崎は豊かな町だと思う。縄文人の末裔らしく豊かな自然環境の中で、揺ったりとして生きている。柏崎を罵倒している人たちに「どこに不足があるのか」と逆に聞いてみたい。

 自分のことになるが、俺は25歳のときに都会での夢に破れ、ボロボロになって田舎に帰ってきた。兄貴が「戻って来ないか」と言ってくれなければ、俺は都会のゴミ箱の中でくたばっていたかも知れない。
 改めて此処が俺の永久の住処か思った時に、俺は絶望の中から柏崎の宝探しを始めた。探してみるといろいろなことがいっぱい出てくる。誰もいない海。細々と続く山道。静かな農村の風景。そして愉快な仲間達。いったい何の不足があるのだ?

 柏崎はいろいろな問題を抱えているし、課題も多い。しかし、現に俺達はここに住んでいるし子供達もいる。自分の住んでいる土地を好きにならなくてどんな幸福が見つかるのか。
 10万人と言う人口は、町の規模としてはちょうどいい。人の顔が見えるし、温かさが通い合う。昔と違って、気が向いたら旅に出る自由もある。だけど、ホームグランドとしては此処以外は考えられない。山も川も、森も風も、祖先たちと生きてきたところだものな。