青すだれ 秋の図
「文芸春秋」に3ケ月連続掲載された浜矩子の「経済白書」は現実の経済状況を見直すいい材料だ。この稿とジョ-ジ・ソロスの警告と合わせ読み直してみると、世界経済の脆弱性が浮かび上がり、ドバイ発の激震の未来が見えてくる。
世界は常に綱渡りなのだが、現在の状況は文明史的な変換点である事を実感させている。経済の仕組みと価値観が変わってしまったのだ。
新しい時代には新しいやり方がある。ただ過渡期の現実は単純そうで魅惑的だ。表面的な現実の根底を理解する為に知恵と情報を総動員しなくたはならないのだろう。浅はかな現実認識では目的とのギャップを埋めて行く戦略の根底の出発点がずれている事になる。
知的資産経営は人的資産経営であり、価値観のズレを認識し、共有化し、報連相によるコミュニケーションの促進、ナンテ教科書的ではない全人格を振り絞った弁証法的によるアウトへーベンが求められる。
激動期、人が生きて行くのは容易ではない。でも、それはそれで楽しいではないか。
庭のモミジがいい色に染まっていた。