周広院の門の水子観音に抱かれたように船戸結愛地蔵がある。
『もうおねがい ゆるして ゆるしてください』何度も許しを請うた女の子の叫びが頭から去らない。
雪の中で赤い毛糸の帽子を被せてくれる、そんな心のあったかい人が近くにいる。