魂の夜間飛行
最近やっと本が読めるようになった。
少し筒健康を取り戻しているのかも知れない。よく考えてみると、別段どこかが特別に悪いというわけではないのだが…要はエネルギーに欠ける、ということか。
午後から久しぶりに市役所に出かけ、多くの友人、みんな幹部になっているのだが、達と楽しいお喋りができた。アラコキのおっさんに「お喋り」もないもんだが、建設業時代から、また今の会社を通じての交わりに本音の議論と楽しい会話を許された立場から、彼らには本当に感謝する。
深夜になって、一日を振り返りながらブルーレイを楽しんでいる。何とも心休まる時間だ。マントヴァーニの「アルフィ」、ザンフィルの「ライムライト」をロンドンの映像を見ながら聴いていると魂が抜け出ていくような静かな感動を感じる。放浪の旅へ…誘惑が広がってくる。
それにしても、ヨーロッパの古い街並み保存にかける情熱に、人間の幸福に対する価値観の歴史的な蓄積に本当に感動する。
ランちゃんが居なくなって、不安定な寂しさに襲われる。
母を亡くした幼いころ、姉が実家に帰ってくると、俺は犬の箱の中で一緒に寝ていたらしい。姉はいつもその話をしながら涙を拭いている。遠い、遠い、づっと遠い昔の話だ。