葉室麟の本に沈殿している。
日本古典の詩歌に詳しく、自分には俳句や和歌は異星人の文化のように思えてしまうのだが、葉室の本を読んでいると、日本文化に触れもせで、このまま今生を閉じるのも寂しい感じにさせる。
日本には熱い想いがあったのだなぁ・・・。
中天に半月がかかり、裏の田圃から蛙の鳴き声が聞こえる。誘われて、電気を消して庭に出てみた。月と星と雲と、不思議な光を混ぜながら、時折、遊女の香りを含んだ艶めかしい風が触れていく。
忘れていた、古い思い出が蘇りながら、艶やかな姿の舞子達が、目の前に舞い戻ろうとしている。
妄想と現実が判らなくなり、意識が朦朧としてきたようだ。
写真は柏崎墓園にて