書斎兼寝室、学生下宿のような部屋の窓の高さまで雪が積もっていて、明かりが届く範囲は白く、垣根の先は闇に閉ざされている。静かな夜だ。 いつの間にか1月も終わろうとしている。少し早い雪に驚かされたけれど、この時期この程度の雪ならそんなに苦にならない。もう2ヶ月ほど耐えていれば、また温かい春が来る。 庭の、今は凍りついたような梅の枝が、そんなことを話しかけてくる。