Collaboration
Collaboration
かつては「元請」「下請け」「孫請け」という仕事発注の上下関係を表す言葉が、一時的に「協力業者」となり、今はパートナーとか、win win の関係とか仕事の協力関係を表す言葉が変化してきている。
基本的には受注形態の変化、上下関係から水平の専門業者同士の協力関係、いわゆるコラボレーションが主体となりつつある。
この原因は高度なプロジェクトをアクションレベルまでブレークダウンすると、各レベルに多くの専門的な知識をもった人たちが必要となる。
必要とされる専門的知識は更に深くなり、溢れ出し、個人の能力の限界を超える。当然複数人による共同作業が必要となり、それは単に作業のレベルを超え作業プロセスや技術レベルについての認識が共有されねばならない。
高度な専門知識と経験を要求されるコラボレーションは、感動を共有し、共鳴する心がなければパートナー、上司、部下との良好な信頼関係が築かれない。
そしてそれはコラボレーションできる「場」が必要なのだと言う。リアルであろうとバーチャルであろうと、人が集まれば知恵が出る。オープンな関係が創造を生み出す。
ただ、知識が深まれば常識が薄れる、と言われる。目的を見失い、手段の目的化が始まる。気をつけなければならない。
本を読んだ、試験に受かっただけの知識は、子供が刃物を振り回すことと同じで危険だ。常識とは体験し、経験し身体が覚えていることで、理屈ではない現実だと思う。
リアリズムによる議論は、同じ体験をしたことがないと伝わりにくい。人は見たいものだけを見ていると言う「バカの壁」がそこにある。世の中面倒なのだが、損得計算を後回しにした「素直さ」が何よりも大切なように思う。