雪の夜に人切る闇の深さかな 蒼風
雨に白いものが混じり、闇の中を降りてくる。 世の中が己の思うままになるはずもないけれど、 時に経済は無常に行動せざるを得ない。
霜月の風が蹴飛ばす残り柿 蒼風
残った柿はカラスのご馳走になる。妻は怒りもせ ずに「いいの、いいの、カラスが半分、私が半分」 一年間お世話になった畑に感謝と来年の豊作を祈 願し、蝋燭を灯し酒を畑の四隅に播く。畑が満足そ うに冬の休みに入った。