春のお彼岸

2010年03月22日 風の戯言


 「俺の時間」が過ぎて行く。
 風船一揆を始めたころは、お彼岸が季節の境だった。「お彼岸が過ぎれば、もう雪は降るまい。もう直ぐ、白い雪原の下から黒い土が顔を出し、やがて緑に覆われ、実りの大地が動き出す」そんな自然への祈りをこめていた。「一揆」は東京への反逆も含んでいた。
 今年は雪が多かったとは言え、見上げるような積雪にはならなかった。昔に比べれば、の話だが・・・。

 最近は、当たり前の風景や音楽に妙に懐かさを覚えたりする。散歩の途中に、ふと立ち止まったり、同じCDを一日中聴いていたり、本の世界が急に深く見えたり、今までになかった「俺の時間」が流れ始めているのかも知れない。

 3連休の中日が大荒れで、初日と今日は穏やかないい天気だった。年老いたランと元カノと1歳半を過ぎた娘の娘と近くを散歩したり、堤防の蕗の薹を摘んだり、俺にもこんな時間があったのかと風の中で空を見上げたりしている。

 経営とは「社員とその家族の永遠の幸せ」を図ることであり、経済合理性は必要だが、業績はその結果でしかない。ドラッガーと松下幸之助と坂本光司が一つの点に集まり始めた。