今朝は、春の雪が舞い降りた。
神々しいほどの風景が広がっている。
「見残しの塔−周防国五重塔縁起」を感動に浸りながら読み終えた。著者 久木綾子。89歳の著作という。
文庫本解説で櫻井よしこが書いているように「読むほどに圧倒的な力で迫ってくる」その年でよくぞここまで・・・取材に14年、執筆に4年、推敲に1年・・・。
失われてしまった「原日本人」の古里に迷い込んだような、そして日常が神々とあった人間の苦悩とそれを受け入れて生きる人達への温かい眼差し・・・古いCDの世界と重なり合って、何とも言えない時間が流れている。