新潟県電子機械工業会 新年号原稿

2014年01月04日 風の戯言


 海の柏崎、海水発電への初夢

 新年明けましておめでとうございます。
 平成26年、今年は午年。何回目かの年男で、どんな年が待ち受けているのか期待半分、不安半分、面白半分で楽しみにしています。

 さて、今年は東日本大震災から丸3年に成ります。地震と津波に壊滅させられたあの光景は目に焼き付いていますが、原発から20km地点に設けられた南相馬の福島原子力発電所への検問所には大きなショックを受けました。
 柏崎原発も中越、中越沖地震と続く震災にやられたけれど、「大事」には至らず、自分の中で安全神話は生き続けていたようです。

 「チェリノブイリ ⇒ スリーマイル ⇒ カシワザキ」との暴言を吐き顰蹙を買っていた事もありましたが、それが「フクシマ」で現実のものになってしまった。
 やはり柏崎刈羽原子力発電所の軒下に棲む者として、当然ながら単純な話ではない。

 「核」の平和利用には考えられる限りの安全技術が使われているのだろう。ただ「フクシマ」の後、「想定外」という言葉から現実に引き戻された。経済事情により、技術事情により物事を解決するには限界がある。想定値を超えた災害が発生した時、人は自然災害なら「神の祟り」と諦めることも出来る。しかし、人間の手が加わったものならば、そう簡単にはいかない。

 本音を言えば、柏崎刈羽原発は再稼働して欲しくはない。しかし、日本国という我らが祖国のためになるならば、次の安全な発電が出来るまで、ある期間は耐えよう。

 しかし、柏崎刈羽原子力発電所の灯りを見ながら時折考えることがある。核燃料の代わりに、目の前に拡がる「海のエネルギー」を使えないものかと。海は世界に拡がっている。柏崎は石油、原子力と続くエネルギーの町である。

 「海」を次世代のエ新しいネルギー源として活用する世界的な研究・実験・実現都市・柏崎の再生が出来ないのか。
 
 午年の初夢。