怪奇現象の正体 ?

2014年08月10日 風の戯言


 最近、ある怪奇現象に悩まされている。

 幾度かそんなことが重なると、些か難儀を超える。

 探すものが、見つからないのだ。
 さっきまで使っていたものが、突然、目の前から消える。

 俺はバカではない。
 ただ、整理能力が常人以下となる。その危険性は自覚している。

 使ったら、元に戻す。
 たったそれだけのことだが、それにはある体験がを説明しなくてはならない。
 何の用事だったか、何時のことだったか、今は忘れたが刈羽の刀鍛冶のもとを訪ねたことがある。彼は手を休めることなく、道具を次々と変えながら、真っ赤に焼けた鉄を見つめつづけ、俺たちの話を聴き、自分の話をしてくれた。

 道具は、キチンと元の位置に戻され、次に必要な道具を次々と変えながら、休むことなく、自分の作業を続けている。

 俺は、感動した。素晴らしい ! と。

 それ以来、俺は整理に命をかけた。

 ただ、それは思いついた時だけ、だったのかも知れない。

 最近それが怪奇現象まで昇華され、どこにしまったのか分からなくなっている。

 言っておくが、老化現象ではないっ!