冬の嵐の前のお供え物のようなお天気が続く。
柿が実り、銀杏の葉は黄色く色づき、秋の青空が拡がる。
先週の金曜日に、土方時代の中間と飲んだ。
文字通り、生死を共にしたような仕事中間と飲む酒には言いしれぬ安らぎがある。20歳を目前に現場で事故死した北村のことは、皆昨日のことのように覚えていた。
同じ世界を生きていた者にとって、言葉にならない想いを持つことが出来るのだろう。酒の手を止め、恥ずかしげな彼の顔を思い出す。
同じ価値観、それを文化というのかも知れない。
経験は知識に優さる。
経験に裏打ちされない知識は、虚ろな響きを持つ。
本は他人の経験ののだが・・・