妖怪

2015年10月25日 風の戯言


 俺の身辺に妖怪が蠢いている。

 俺も一応はノーベル賞級の頭(蓋骨だけだが・・・)は持っている自負はある。現代科学で証明不能なことを書き立てるつもりは毛頭ない。しかし、面妖な事件が相次ぐ。これは何なのか ?
 
 誰か俺に呪いを掛けているのか? いやいや、それはあり得ない。俺は日頃功徳を積んで、この世に天国の招来を祈願しているから、俺にそんな罰当たりのことをする奴がいるはずがない。俺は真面目を絵に描いたような人物なのだから・・・。笑っちゃいけない、罰が当たるぞ。

 妖怪は最近頻繁に出現するようになった。
 例えば、必要な時に必要なモノが出てこない。幾ら探しても出てこない。
 後で他のモノを探している時に、全く考えてもいなかった所から出てくる。何故そこから出てくるのか、何故そんな所に入っていたのか、どうして誰がそんな所の仕舞ったのか。

 この妖怪、何やら気味が悪い。

 言っておくが「モノ忘れ」ではない。モノ忘れは記憶違いの親戚で、ベースには「記憶」がある。しかし、その記憶がない。
 従って、現代科学では説明できない。医学なんて祈祷の世界でしかない。

 妖怪は実在するのかも知れない。

 どうやらこの妖怪、いい友達になれそうだ。
 友達になった方が楽しい人生を送れそうだ。