蒼ざめた馬を見よ
五木寛之の鮮烈なデビー作「さらばモスクワ愚連隊」を久し振りに読んだ。2階の本棚にも見当たらず、「蒼ざめた馬を見よ」と一緒に取り寄せて貰った。
行間からジャズが流れてくるような鮮烈な感動はもうなかった。
1967年、絶望の中で藻掻いている時、この本には確かな何かがあった。ジャズも、文学も、生きることにのたうち回って苦しんでいる時でないと、心に響いてこない「何か」があるのかも知れない。それにしても、もう50年も昔の話になるのだ・・・。
「蒼ざめた馬を見よ。これに乗るものの名は死。黄泉これに従う。」出典はヨハネ黙示録出そうだが、幸いにして知らない。
まだ読んでない人に一読を勧める。
全く色あせていない。
もう1冊、「生命の星の条件を探る」も取り寄せて貰った。筋萎縮症に苦しむ東大准教授阿部豊さんの本だ。病魔に自由を奪われ、ベッドから星空を見る事を強いられた一人の科学者が、宇宙はどう考えているのか、読んでみたい。
車椅子の天体物理学者スティーヴン・ホーキングと読み比べてみるのも楽しいのかも知れない。
カッサンドラ・ウィルソンのCDを引っ張りだし、聴いている。