12月の雲

2011年12月04日 風の戯言


 雪国の12月にしては優しすぎる雲が流れて行く。

 そして今日は北風が吹き、冷たい雨の一日。

 午後になって、建設業時代自分の爪痕の記憶を辿り、北条方面に車を走らせた。昔の北条町の南条から杉平まで、どの集落でも思い出が蘇ってくる。
 一緒に働いた頃の元気な顔が浮かんできて、時間という不思議な世界を漂っていた。「時」とは何なんだろう?

 杉平は昭和43年10月23日だったか、南鯖石農協事務所の建築を完了させて、そのまま「圃場整備」の現場に飛び込んだ。親戚の「小林医院」の先生や奥さん、地元の土地改良委員の人たちと、熱い長い時間を思い出す。
 小林医院の後は集落の墓地公園に姿を変えているが、庭や裏の山の木々の姿は当時のままで、しばらく動けなかった。
 
 もう45年近い歳月が流れている。

 流れゆく雲を見ていると、時の不思議な世界が呼びかけてくる。