身体が死後硬直を起こしてくると、泣き言が多くなる。 だから、時間があると蘇生術を受ける。 骨を外したり、首を絞めたり、5寸釘を打たれたりする。
死後硬直が治ると、奴らに仕返しし、いつもの暴漢に戻る。
なんてこった!
さざんかの花が咲くと童謡「たきび」が自分の唇から零れてくる。
最近は「おちばたき」も出来なくなった。
世も末じゃ!
先ほどテレビを彷徨っていたら、BSで辻井伸行がベートーベンを引いていた。 ベートーベンが恋に破れた時の、どん底で、絶望で喘ぎながら希望を手繰り寄せようと藻掻く辻井の演奏が凄かった。
まだまだ、世の中捨てたもんじゃなさそうだ。
大切な友人のお通夜。 病を得て5年ほど病床にあった。 時節柄お見舞いに行けぬままにお別れになってしまった。
創業間もないころ土方崩れの俺に役所の土木工事積算システム構築を任せてくれた。 「信頼」とはお互いの命を懸けた友情であると思っている。
ナベさん、ありがとう。
家に帰って、チェロの名曲集を聴いている。
静かな夜だ。