小さな春

2009年04月04日 風の戯言


 「年度」という奇妙な風習は「新年」とはまた違う風情と覚悟を漂わせる。「新年」は「穢れ」を振り払い、生命力溢れる新しい命を「再生」する。年度は、主に行政や企業の概念での「一区切り」というところか? 継続の為の断崖でもある。
 創業社長としてパソコンの草創期から爛熟の現在までの激動期をこの業界に従事できたことは、男としてこれ以上の仕合せはない。人間の一万年の旅路の果てに「外部脳」とその利用による「人間の幸福」を同時に追求できる、こんなエキサイティングな世界に身をおくことができたのは「良くぞまぁ」とも思える数多くの感動的な出会いの賜物でもある。
 自分の性格として、後を任せた以上その場からいなくなるのが一番似つかわしいのだが、持続的成長のためのバトンタッチは暫らく並走することが必要なようだ。それなりに楽しみではある。

 実を言えば創業時から20年を一区切りとして65歳になったら芸能界に行きたいという夢があった。何故なのか、何をしたいのか、例によって自分でもよく分からない。ただ、面白そうだ、と言う世界ほど素晴らしいものはない。当然のことだが、死ぬほどの苦しみがあって、それを乗り越えると新しい世界が見えてくる。何処が終点と言うわけでもなく、見えるはずもないけれど、その実感は気持ちのいいものだ。

 写真は掛川さんが撮ってくれたもの。
 これをもって芸能プロダクションに売り込みにいこうと思っている。案外いいかも・・・