酒に思う

2011年11月27日 風の戯言


 自分が大切にしているものの一番に酒がある。
 その、命より大切な酒が飲めなくなっている。

 酒よりも大切なものが生まれているのかもしれない。

 12月が近くなって、昨日今日と秋晴れが続いている。

 夕陽に赤く染まった八石の山が撮れた。
 場所は中鯖石と南鯖石の境の善根堰の近くから。

妙高連山雪景色

2011年11月23日 風の戯言


 今日は勤労感謝の日、なんの休日かすっかり忘れていた。呑気なものだ。そして暦の上では「小雪」とある。冬が近づいたのだなぁとつくづくと思う。

 朝、妙高が見たくなって高速を走り始めたが、途中気が変わって8号線を戻ってきた。

 写真は「聖ケ鼻」からの妙高連山。
 海と信越線の先に白い山の連なりが見える。

明神の秋 (2)

2011年11月20日 風の戯言


 イチョウの葉を敷き詰めたこの風景は絶品である。
 この家の主人も過ぎゆく秋の風情を楽しんでいるのか、休日には車が止まっているのが見える。

 四季の中で、雪が近づくこの時期は案外好きだ。
 こんな風景を眺めていると、人の世の哀しさが見えるようで、自分が少し深くなったような錯覚に陥る。

 こんな風景が本当の日本の姿なのか、それを見て嬉しくなる。

陽だまり

2011年11月17日 風の戯言


 経済状況の厳しさが増してくる中で、社員が目の色を変えて動き出している。

 安心したわけではないが、そんな手ごたえに気が緩んだのか、今日は殆ど一日ベッドの中。

 古いけれど、山口百恵の曲を思い出している。

 落ち葉の上に柔らかな秋の陽ざし。
 収穫の時を終え、ゆっくりと休養の季節に入った畑。
 採り残した柿が青い秋空に輝いている。

 殆ど恍惚とした気分の中でハッと自分の姿に気が付いた。

 これって、痴呆症の風景ではないか。

 

秋は流れゆく

2011年11月13日 風の戯言


 水野和夫の「終わりなき危機、君はグローバリゼーションの真実を見たか」を興味深く読んでいる。
 細かなデータ解析、それは現状解析の重要な項目なのだが、そんな細かなことは俺の頭では理解できない。ただ、「そうなのだろうな」とだけ受け止めている。
 ただ、歴史的に「現代」をここまで解りやすく語っている本は少ないように思う。16-17世紀に起きた「利子率革命」が現代も同じように起きている、という。
 投資に対するリターンが当てにならなくなれば、資産家や投資家のお金は利益を求め、より先鋭的な行動を取らざるを得ない。バカな人間から死なぬ程度に利益を食らいつくす。
 アメリカでは1%の富裕層が全体の20%の資産を持つといわれている。

 理解できないながら読み進めている。
 2011.9.11(同時多発テロ)、2008.9.15(リーマン・ショック、100年に一度)、2011.3.11(福島第一原発事故)はそれぞれ「1527年の神聖ローマ帝国皇帝兼スペイン王カール5世によるイタリアの略奪」、そして「1000年に一度」の津波による原発の破壊が象徴する「現代の終わり」と言うことなのかもしれない。

 時代は大きく変わってゆく。その変わり目の真っただ中にいることは、何となくわかっている。

 どうなるのか? と言うより「どう生きて行くか」の問題なのだろう。

 八国の山は今日も静かな、何時もの佇まいで横たわっている。