故郷とは何か?
故郷とは何か?
要は、雛が殻を破って出てきた時、最初に目に入ったものを親だと思う。
その「刷り込み現象」に近いのかも知れない。
俺の生れ在所はこの写真からもう3キロくらい上流。
谷間の村落だから、川を少し遡れば、厳密には風景が違う。
ただ、同じ匂いが流れている。
心 とは何だろうか?
文春と毎日新聞の書評欄に青野由利「脳を開けても心はなかった」が出ていた。
人間の性格、心はどうしてこんなに違うのだろう、と思う。
聞けば、一量子力学、二人工知能、三複雑系と関連があるとか?
感情・心は人間だけなんだろうか?
70年も前、愛犬「チー」に子供が生まれ、すぐに死んでしまった。
死んだ子犬を雪の坂道を歩いて川に捨ててきた。
翌日、学校から帰ると「チー」は捨ててきた子を抱いていた。
取り上げようと犬小屋に近づいたら「チー」は死んだ子を抱いて唸っていた。
見たら「チー」は涙を流して、泣いていた。
俺は「チー」と死んだ子犬を抱き、その小屋の中で泣き、一緒に寝た。
丁度そのころ、飼っていたカナリヤの餌が買えず、餓死させてしまった。
ふるさとの うたを
カナリヤが うたうよ
ねんねこねんねこ ねんねこよ
雪のち晴れのち突風
毒身生活が長くなってきた。
仙人に近いとはいえ、まだ半分生身だから腹が減る。
買い物も日常化したので、得体の知れないオッサンを怪しむ人も少なくなった。
横浜時代、菊名でも百合丘でも、100円を握りしめて市場に行けば馴染みになった八百屋のおばさんが「昨日これ食ったから今日はこれにしな」と献立してくれる。
ブタコマが35円の時代を思い出し、ニヤニヤしながらスーパーで買い物している。
3.11ガ近くなった。
自分の身に起こった災害でないとシャキッ!としないものかも知れない。
つい最近の様な、遠い昔の出来事の様な、悲惨な光景を思い出す。
不思議なお天気で10分毎に雪が降ったり、青空が出たり、突風が吹いたりしている。
もう少しの辛抱だ。
関東では、もう梅だか桜が咲いていた。
写真は苔の上に降った雪。