国家の罠

2006.07.16 風の戯言


 本を読める時間が戻ってきた。
 きっかけは文春7月号の「21世紀最大の発見 ユダの福音書」。著者の佐藤優氏に惹かれ始めている。
 「ユダの福音書」発見の衝撃がやがてキリスト教を変え世界を変えてゆくのだろうという視点は鋭い。世界史に興味を持つ人に一読を薦める。

 「国家の罠」は佐藤優の最初の単行本かと思うが、今その本を読んでいる。外務省職員で「鈴木宗男事件」に関わり現在執行猶予中の身ながら己の信ずるところをもう既に何冊か精力的に出版している。
 外務省の宿願、北方4島返還に精魂こめて活動している最中、政策の変更に伴う国策捜査に翻弄されながらも、権力闘争のバックに流れる構図を内政におけるケインズ型公平配分路線からハイエク型傾斜配分路線への転換、外交における地政学的国際協調主義から排外主義的ナショナリズムへの転換という2点から見つめている。
 小泉政権の歴史的な意味をこれほど明確に提示している人に始めて出会った感がする。

七夕ライブ

2006.07.08 風の戯言


 未完成で七夕ライブをやった。
 ドラムが猪俣さん、ベースが丸山さん、ピアノが新潟の斉藤さん。狭い店でよく入れたと思うけれど、でもジャズっぽい雰囲気が濃くなってよかった。
 曲目は覚えてないけれど、強かに酔っていたが、最高だった。柏崎にこんなことが増えてくればいい。

白木の部屋

2006.06.28 風の戯言


 部屋の改装が終わり、落ち着いた生活が戻ってきた。
 畳の表替えもしないまま30年が過ぎていた。6畳間の、古アパートの学生下宿のような生活も好きだったが念願の白木の板張りの壁と天井は山小屋にいるようで嬉しい。シンプルで、何の飾りもない空間は心安らぐ。
 何年か振りに、古いCDを聞いている。いいもんだ。

中締め

2006.06.10 風の戯言


 懇親会など酒席の最後を「中締め」と称し正式な会の終了を告げる儀式?がある。単に「締め」のことだが、そこは日本人らしく「もし都合が良かったらもう少し召し上がっていって下さい」との心遣いが感じられ、いい習慣だと思っている。
 昨日、銀行さんの会社説明会の後立ち席での懇親会があり、その「中締め」を命じられた。光栄な役なのだろうが、正直言えば苦手だ。素直に形式どおりに出来ない性格の捩じれに嫌気を感じることも多いのだけれど、綺麗に纏めないと「世間知らず」になってしまう。正式儀礼の中に新鮮味を・・・自己アピールの機会でもある。そこで・・・
 
 「ご指名を頂きましたので、僭越ではございますがこの会を締めさせていただきます。
 ただ、銀行さんの会なので「バンザイ」だけはしたくない。三本締めは疲れる。関東一本締めは手抜きだ。
 よって越後二本締めを行います。米俵を縄で絞める作業から、米所越後に伝わる中締め、越後二段締め、参ります。
 よー、バン、バン」

 みんな喜んでくれたけど、これで良かったのかな・・・

八石山

2006.05.29 風の戯言


 ランちゃん(ビーグル)にせがまれて小雨の中を散歩に出かけた。
 長岡日赤の健康診断の結果がオールAで、まぁそれに気を良くしての大サービス。来年は高齢者の仲間入りになるけれど元気が一番と思っている。もう十分に長生きしたので何時電源が下りても悔いはないが、出来れば中途半端な状態で生き延びることだけは嫌だね。叶うなら、美女を脇に杯を手にしたまま昇天したい。
 そんな妄想の中を漂流していたら雨の八石山が語りかけてくれていた。自然のまま、あるがまま、が一番美しいのかもしれない。