黒姫・苗場 – そして鯖石川
何の関連もなく、藤村操の巌頭之感を思い出した。
魅惑と反発の両方があって、反発が強くで生きている。
以来60年。
死ぬことのカッコよさに痺れて、多分大した死生観を持っていなかったのではないか?
悠々たる哉天壤、遼々たる哉古今、
五尺の小躯を以て此大をはからむとす。
ホレーショの哲學竟に何等のオーソリチィーを價するものぞ。
萬有の眞相は唯だ一言にして悉す、曰く、「不可解」。
我この恨を懐いて煩悶、終に死を決するに至る。
既に巌頭に立つに及んで、胸中何等の不安あるなし。
始めて知る、大なる悲觀は大なる樂觀に一致するを。
写真は今日の黒姫と苗場
鯖石橋の下に大きな鯉が泳いでいる。
渇水期、ダムから放り出されたホームレスが住み着いたようだ。
秋のお彼岸
科学者の頭脳について今更ながら畏れを抱いている。
若いころ、義兄筋の東大の教授、のちに筑波大の副学長になった人がいる。
酒を飲んでいたのだろう、雑談の中で本音が聴けた。
「柏崎にいた頃、俺より頭のいい奴はいない」と思っていた。
だけど東大に行ってみると俺なんか下の方だ、と嘆いていた。
地震研究所、惑星物理学を専攻し、地球の類い稀な「幸運」繰り返し話していた。
そのせいか、読みもしない宇宙関係の本や生命の起源についての本が並ぶ。
最近出会った原子力関係の大御所の話を聞いていて、「科学」の片鱗を感じた。
中性子の世界とか、ミューオンの話、知らなかった水素の奥深さ。
年齢から言えば、もう遅いけど、その世界を少しでも垣間見てみたい。
写真は南条追田で
俺の古戦場が近い
向うの山は北条毛利の城山