セミ達よ、がんばれ !
庭の紅葉の幹に、セミが何匹か停まり物思いに耽っていた。俺の人生(セミだからセミ生か?)は何なんだろう…こんな木に止まっていて良いのだろうか? 俺にはもっと価値ある生があるはず…どうすればいい ?
なんて考えいるはずないか。
19日夜、友人と久し振りに呑み交わしていた。途中、この店の魅力的な娘が手伝いに帰ってきたので、早速口説きに入った。「一緒に南太平洋のサンゴ礁を見に行こう! 2人で ! 」
折角盛り上がってきたのに、可能性が見えてきたのに、酔っぱらった相棒は 「何? バリア・リーフ…? そりゃ石塚と一緒だら パリア・フリーだろう ! 」 なんて混ぜっ返されて、ロマンチックな夢が老人介護の現実に落とされてしまった。悔しいなぁ。
お盆が過ぎていく・・・。
子供たちと孫がお盆休みを過ごし、今夜は皆帰ってしまって、賑やかだった家に静けさが戻ってきた。
自分の高齢化が進んでいるのか、寂しさが今までにない深さで身体に浸み込んでくる。
もうすぐ3歳になる外孫が甘えている仕草は、何とも温かいものを運んできてくれる。家族だなぁと思う。
69年も生きていると、お世話になった多くの人たちに申し訳ないことをしてしまった謝りと、御礼の言葉を同時に発行しなくてはならない。
今日はまた、66年目の終戦記念日でもある。
3歳を過ぎたころで、戦争に負けたということは理解できなくとも、敵が戦車で攻めてきて手当たり次第に皆殺しにするんだ、そんなことを大人たちがヒソヒソと話していたことを今も覚えている。戦車が来たら裏山の横穴に隠れて、穴の前に木を並べて穴を隠すんだとか、それこそ真剣に話していたように思う。
歳を取ると、花の美しさに見とれ、窓の外に来る鳥たちともカタコトの言葉が通じあい、労り合う自然とのコミュニケーションに上昇していく。
「Beautiful dream 」Vol.4 GreatBritain が素晴らしく、このCDを聴きながら酒を飲んでいると、最高の幸福が訪れてくる。このCDの最後の曲は「蛍の光」で、それがまた何とも好きなのだが、ラス前の曲が「僕のうちは.君の歌」(ザンフィル)でまベラボーにいいのだ。
そして静かに、最後の「蛍の光」が始まる。
酔っ払いの音楽の旅は、妄想の世界で過ぎていく・・・気の向くままに・・・嬉しいのだ。
ありがとう。