出口が見えた !
昨日は久々に午前様に近くなった。
車を降りて見上げれば空は満天の星。こんなにも綺麗な星空は何年ぶりだろうか ! ベッドに潜っていた女房を外に引っ張り出して「見ろ ! 」
今夜も素晴らしい星空だった。
庭のリクライニング・チェアで夜空を眺めている。
飛行機が音を引きながら飛んで行く。
時折、人工衛星らしき光が星達の間を異動して行く。
満開の桜の遥か向こうの空から呟きが聞こえてくる。
「おさむ、元気だったか・・・・」
不思議なときの流れの中で、星の声が聞こえる幸せ。
新潟産業大学で始めた寄付講座の講師たちの話を聞いていて、漸く自分の歩むへき方向、出口が見えてきたような気がする。予感から確信に変りつつある、それが嬉しい。
長い迷いと苦しみの時を超えて、自分が模索し続けたことに間違いはなかったのだという思いは、自分に初めての安らぎを与えてくれているようだ。
星を見ながら、不思議な時間が過ぎて行く幸せを感じている。
こどもの日
白隠禅師「暫時不在 如同死人」なる書が永青文庫(細川家コレクション)にあるそうな。
俺のゴールデン・ウィークは正にそんな感じ。体中の体力・気力がみんな抜け、自閉症のような休みだった。
八石山の裏側、昔の小国町大字八王子字離山の細い山道に車を走らせていたら、いきなり曲がり角から3匹の山羊が飛び出し、些かビックリした。
ここは昔に安沢牧場があり、山中に放牧しておくから牛の数はわからない・・・なんていいながら何度か一緒に飲む機会を頂いた。豪放磊落な人で、兄弟みんな「オトコ」だった。
「オトコ」同士、表も裏も、駆け引きもなく、大酒飲んでお互いにベロベロになって、翌日から本当の付き合いが始る。そんな愉快な時代だった。
そんな昔の思いを残したまま、八石城の山奥の水がめの地に「八石ステーキ」がある。
コレがまた旨い ! 美味なんだなぁ「コレがだなー、ステーキを食べに、こんな山までの彫ってくるのは変人だけ」らしく初めての人でもその場でフアンになってしまう。
支離滅裂だけれどこの山は好きだ。
5月の風
早朝、久し振りに「ぶどう村」に上った。
此処から望む四季折々の風景は絶品で、「鯖石ぶどう園」を作った先人たちはこの風景に魅了されたのだろうと思う。
まだ雪を冠った米山は詩的だった。残念ながら写真が追いついてゆかない。
黒姫と八石、刈羽三山を眺めていると、何かが解けて行くのが解る。5月の連休初日、早朝の風景は見飽きることがない。
お昼、庭木の折れた枝を取り除き、リクライニング・チェアーで5月の風を楽しむ。
空にゆったりと雲が流れ、若葉が芽を吹き始め、5月の風が遊んでいる。
俺の時間が静かに流れて行く。
この静けさは何だろう!
週刊ポスト5.7/5.14号の茂木健一郎「脳のトリセツ」に興味ある記事があった。
世界が実はフラットだと気付いてしまうこと。それは『格差』という幻想をなくし、この情報化社会では「生きる力」という視点からは、それぞれの人が、それぞれの現場で、直面する「偶有性」から学べばよいことであり、学歴や社会的立場の「格差」幻想でしかない、という。
「偶有性」とは、人生が容易に予想できないものであるということ。定番とサプライズの入り混じったカクテルこそが、脳の報酬系を真に活性化させるさせること、なのだという。
「GW」を家でのんびり過すのか、渋滞を乗り越えた先の遊びに価値を置くのか、海外旅行に最高の価値を設定するのか、それは「偶有性」の視点から見れば等価である、という。
新しい時代の、新しい視点のように思える。