鯖石の春

2009.04.29 風の戯言


 春が低速爆薬のように静かに爆発している。
 5日ほど前の鯖石川上流は、と言っても山室から高柳くらいまでしか見ていないが、川筋の柳が柔らかな芽を吹いて啄木を思い出させるような風景があった。
 八石は様々な雑木の新芽が山を覆い、若い緑になる前の赤や黄色の何とも言えない生命の鼓動を感じさせている。
 この時期、正直言えば山の色の移り変わりをあまり見たことがない。建設業時代は雪解けの後の現場の完成と検査資料の作成で3ケ月くらいは殆ど休みらしいものはなかった。
 コンピュータ屋になっても春は、と言うか一年中気の休まる時間はなかった。自分で馬を下りて、まだ軍装は解けないが、風景を目にするユトリが生まれてきたのかなと思う。
 

春の血祭り

2009.04.27 風の戯言


 高橋和子写真展のときに、ゆう文舎の柴野さんと「トンネル・ワイン」(些か説明が必要ですが・・・省略)が残り僅かなので、そいつを『楽しく、やっつけよう』という約束を「ゆう文舎 春の血祭り」に結晶させて・・・やっつけた。
 2002ものビンテージを含め11本が空になった。料理は取り寄せたものと、中央病院さんの指し入れ、西山吉野さんの手作り山菜料理、高橋和子さんが北海道から取り寄せたチーズと花畑牧場の生キャラメルが届き、会場は大騒ぎ !
 オーナーの中央病院星山理事長御夫妻、本庁から出向組みの県の課長、長岡から美しき同志、我らエキストラとゆう文舎ボランティアなどで総勢18名くらい。個性の塊みたいなメンバーで、話に味のある人たちと酒を飲む楽しさを再確認した。展示された絵画に囲まれて、好きな酒が飲めるなんて罰当たりのような気もするが、これが現代の『サロン』なんです。素晴らしい空間で、このくうかんから新しい柏崎の文化が花開いてゆくように見える。いや、きっとそうなるのだろう。
 3軒目はお客がみんな友達で、大フィーバー。結局、3時御帰宅。なんてこった! 

 前日は「じょんのび村」で2組の友人夫妻と生ビールとドブロクをやっつけて、そのまま溺死。
 新装なった風呂を朝一番で「ごっつぉ」になって、部屋に戻って布団の中で脳死。8時半に起こされて朝食、参ったね。
 午後からソルト・スパ潮風に浸かって、朦朧としながら家に戻り爆睡。結局夕飯食った覚えはないし、何時『正式』に寝たのか良くわからない。
 年を取ると、不思議な日常が待っているようだ。

鯖石魚形石祉

2009.04.23 風の戯言


 私の実家、旧南鯖石村大字石曾根字行兼824番地の庭に、この辺りの地名『鯖石』の起こりと語り伝えられる「鯖石魚形石祉」がある。石塚家の5代目孫太夫智信という人が霊山「湯殿山」から1尺8寸の鯖の形をした水石を持ち帰り、人が見るに珍しいものなので庭に方6尺の石垣を回し「鯖石殿」と称して祭ったらしい。刈羽郡旧跡史に「鯖石の庄」のいわれに、そんなことが書いてあった。
 また、明治の初め頃、そこに学校を建てようとして他の所に移したけど、一晩で元の位置に戻っていた、という話が伝わっていた。石垣の中に埋まっていて、直接見た者は目が潰れる、との伝説も、あったらしい。
 昭和30年代の後半、兄と掘ってみたが何も出なかった。そっと埋め戻し、知らなかったことにしてある。まぁ、水石で鯖か鯉か解るはずもないと思うのだが・・・ボラだったら納得するかけど・・・。
 鯖石郷の石曾根の石塚。脳味噌の細胞まで石で出来ているようなカタブツの揃った一族・・・地名や苗字から見るとそうなのだが、先祖代々大ボラ吹きだつたのかな?

 新潟県経営品質賞のフィードバックセミナーがあり、課長以上役員が参加できた。心豊かな3時間だった。
 きっと言い会社になる・・・そんな気がしてきた。

新潟県経営品質賞 奨励賞受賞

2009.04.22 風の戯言


 21日、新潟グランドホテルで新潟県経営品質賞の授与式があった。何やら面映いが、来年は知事賞に向かって頑張りたいと思う。(http://www.sofu.co.jp)

 明日はバックアップセミナー。自分の足元を見ながらの経営改革が必要になる。BCPとか持続可能な経営とかいろいろなことが叫ばれているが、多くは自分の言葉で語っていないから現実の改革にはならない。教科書どおりの、手段の目的化が始まるのは、現実認識が希薄で哲学がないからではないか、と思う。
 薄っぺらな「用語」を並べ立てて、人の理論を尤もらしく説かれると話を聞くより先に反発が生じてしまう。自分の一番の欠点なのだが・・・ 人は自分が正しいと思わなければ生きていけないが、自己賞賛を繰り返す人の言葉にはウンザリする。人の心に電流を流すのは、自分の言葉以外にはないし、自分の言葉で生きなければ本当の自分の人生を生きていることにはならない。まだ青臭さが抜け切れていないのだが・・・。

 こんなことを書き始めたのは、今朝の新聞に浅田次郎の「大人の実力」という本の広告を見つけたからだ。「みずから物を考え、悩み。行動する真の大人の言葉」、「断言しても良い。書物さえあれば、それだけでいっぱしの大人になれる」、「世の中が豊かになればなるほど、人間はバカになる」・・・本の広告とすれば多弁過ぎる嫌いはあるが、読んでみたい本のトップになった。

舞い降りた妖精

2009.04.20 風の戯言


 土曜日になると娘夫婦が遊星人を連れてくる。孫と呼ぶのは、ショット・バーで一緒に酒を飲めるようになってからにしよう。今はまだ、舞い降りた妖精のように、俺には理解不能な奇声を発して互いの親密の度を探っている。子供の時と違って、どう接していいのかよく分からない、のが本当のところ。俺のほうが照れてるのかな?
 孫は別の生き物だ。兎に角可愛くてしょうがない、なんて話をよく聞く。そうなのだろう。

 体調が思わしくない。血圧が100-60だつたり、140-90だったりする。急に立眩みがしたり、皮膚が急に冷たくなったり、肌寒くなったりする。暫らくこんなもんだろう。こんな大波小波を越えながら元に戻っていくのだろうと思っている。

 来週は新潟県経営品質賞の受賞パーティやその他諸々で酒の席が数珠繋ぎだ。人が自分から勇気を貰おうと思っているのに、こっちがへこんでいたのでは絵にならない。
 
 もう少し頑張ろう。