ジャカランダ

2018.06.11 風の戯言

 

 甥と姪に誘われて熱海にいっ来た。
 台風の直撃を心配していたが「雨天決行」との案内に運を天に任せ、喜び勇んで出かけることにした。

 タクシーの窓から見慣れぬ紫の花が見え、訪ねると「ジャカランダ」だと誇らしげに語った。
 南アフリカ産だ、ともブラジル産だとも言われるが葉は合歓の木に似ている。
 気候が温暖で無いと育たないようで、町の人達に大切にされているようだった。
 何とも優しい花だ。

 初島は雨に霞んでいたが
 部屋のベランダで波の音と風を感じているだけで幸せになる。

 贅沢な時間だった。
 

2018.06.08 風の戯言

夕闇の中、庭に佇んでいると一匹の蛍が飛んできた。
目の前を何度か舞い、ベランダの屋根に止まって動かなくなった。
可哀想に、と思い何とか飛ばしてやったけど、やはり屋根に止まってしまった。
そこが彼の安息の場所だったのかも知れない。
「余計なことしないでよ!」と蛍に怒られてしまったような気がした。

象は最後の時を知ると、群れから離れ、知らない大地に横たわるという。
彼等の行くそこには何があるのだろう。

老兵は死なず、ただ消え去るのみ。
マッカーサーで有名になった言葉だが、高齢になっても会長や理事長を辞めなくて困っている、と相談があった。
「殺せ !」と一言アドバイスしてやったが・・・
聞けば、理事長の現職で死ぬと花輪の数が大きく違うんだそうだ。
花輪の数を楽しみに生きている人達もいる、いやぁー、そうなんだ ! 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・

朝夕、スズメたちと遊んでいる。
俺の顔を見ると直ぐに飛び立って行く・・・憎っくいねぇー。

友人にボヤいたら、石塚さんの顔見て逃げるのはスズメたちだけじゃねぇこってと来た。・・・腹の立つ男だねぇー !

でも、中に可愛いのがいて、とにかく一番に飛んでくる。
多分「デブリ姫」かも知れないが、彼女だけには親切にしていたい。
スズメが俺の愛を受け入れてくれたら、本当に嬉しいんだけど・・・。

5歳の女の子が「もう、ゆるしてください」と書いて死んだという。
あの子のために、生まれて初めて俺は祈りたくなった。

公園の草刈り

2018.06.05 風の戯言

我が家の目の前に中鯖石コミュニティの交通公園がある。
ここは素晴らしい環境で、コミュニティが有り、隣に保育所が有り、駐在所が有り、道路を渡れば鯖石小学校がある。
元中鯖石村役場があった所と言えばいいのかも知れない。

子育ての時代にこの環境に魅せられて棲家を構えた。

またかつて、庭の一角に柏崎気球会館があり、前の庭には一余塾が有りパソコン村があった。

私の生涯の中で、最もお世話になったところ、だと思う。

今、その公園の草刈りに燃えている。
帰宅してから15分、電池式草刈り機を押して僅かばかりの面積を刈る。
15分も草を刈ると電池も我が体力も限界に来て、家に帰って横になる。
元土方が何とも情けない限りだが、少しだけでも公園が綺麗になると何とも気持ちがいいのだ。

地域に少しだけでも恩返しをやっておきたい。

本当は自分が気持ち晴れるだけなんだけどね。

朝晩スズメたちに餌を撒いて、少しだけ遊んで貰って、夜は星を見て過ごす。

何と贅沢な暮らしなんだろう。

周広院 晋山式

2018.06.03 風の戯言


自分の菩提寺にする周広院の晋山式に出席してきた。
会社で言えば社長交代みたいなもの、曹洞宗だけに若いお坊さんの真剣な姿が目に残った。
問答で、寺の住職になることに迷いは無いかとの問に、自分達の使命を明確に述べていた。

社会全体に、昔からの権威が崩壊しつつある。
それぞれの使命が形だけになっているのでは無いか ?
寺も、神社も、政治家も政府も・・・スポーツ団体すら目的を見失っている、というか忘れ去っている。

何でだろうと考えてみた。
日本の国が大切に育ててきたもの「和」が世界に窓を開けた瞬間に危機感が沸騰してしまった。
グローバル世界を迎え入れられずに「尊皇攘夷」に走ったのは分かるような気がする。
しかしそれは政治勢力をまとめる方便でしか無く、新政府は「脱亜入欧」に180度変わってしまった。

これは
「鬼畜米英」から「ギブミー・チョコレート」、民主主義に一夜で変わってしまった。

何が言いたいか。
自分の政治権力を守るために理念や使命感は欠片も無く、嘘やハグラカシで平気なのは明治初期から権力を持ち続けてきたのが誰であるか、考え見れば直ぐ分かることだはないだろうか。

変えてはならない「芯柱」が無くなってしまったのだろうか?

日本人の代表的美意識、新渡戸稲造の「武士道」からは程遠い。
嘘やごまかしは卑怯で有り、臆病者のやることである。
そして「仁」。

石塚孝が石塚組の理念に掲げたのは、ヘルメットのマーク「仁」だった。

恋は盲目、あばたもえくぼ。

2018.05.31 風の戯言

 
 
 恋は盲目、惚れてしまえばあばたもえくぼ。
 英国の王室も日本の皇室も階級差を飛び越えた恋は素晴らしい。一途に恋を爆燃させ、将に思い込んだら命がけ、それが本当の恋なんだろうね・・・いいなぁ・・・。

 地域にもそんな「盲目的な愛」がカギになるのかも知れませんね。新渡戸稲造『武士道』には『批評するより行動せよ』とあるそうです。一丁前にズベコベ言ってないで、こうだと決めたら突っ走ってみろ、答えは後から付いて来る、ってことかな。
   
 「地域への夢」も行動があってこそ可能性が見えてくる。柏崎は愛情表現がヘタなのか、根性が曲がっているのか、嬉しそうに柏崎の悪口を言い合って酒を楽しんでいる。美味いんだけどね。中には世間様にまで向かって些細な悪口を吹聴している輩もいる。特に新潟の「文春砲」みたいなのは何ですか。角さんなら「彼等にも生活があるのだから」と笑い飛ばすところだけれど、表も裏も情報筒抜けで柏崎の評判はがた落ちですよ。天に唾して、地域みんなで暗くなってしまっている。悔しいね。

 いつの間にか、地元の悪口を言うのが習性になって、悪口言っているうちに悪臭が漂い、地域も、ただ一度の人生も終わってしまう。地元の悪口を言えば自分のステータスが上がる・・・とでも思っているのか、「ばかのこっちょ」だね。
 「柏崎は素晴らしい」ナンテ言えば「ザイゴモン!」と馬鹿にされるけど、東京に何があるんだね。

 勿体ないね、こんないい町。海があって、山があって、変な人達が多くて、新幹線は無いけど高速道路のインターが3ケ所もあるなんて「贅沢こくんじゃねぇぞ!」だよ。

 いろいろあっても『置かれた場所で咲きなさい』かも知れないね。惚れてしまえばあばたもえくぼ。悪口言うのも愛のうちか・・・いやいや可愛いいんですよね、柏崎。

 写真は落ち葉で描いた絵です。高柳町の人。