老人閑居して不善を為す。亦楽しからずや。
子供の頃から「退屈」とか「暇」には縁遠かった。
時間さえあれば…、そんなものに関わらず、遊んでいた。
ザイゴには何でもあった。
神社には神様がいたし、横穴には変な生き物がいたし、石垣にはヘビがいた。
だから、場所と状況により、遊びを考えるのは、おそらく現代の「AI」以上だろう。
すべてに遊びが優先され、土木も建築も、コンピューターもそう、皆遊び道具。
で、それが商売になってしまい、夜も休みも時間を忘れての減り込んでしまった。
周りの人には迷惑だったかも知れないが、もともと好きな人達だから、人に喜ばれた。
越後人は、喜んで貰えるならと、一生懸命やる、それが信頼になる。
で、突然時計の針が早回りして、今年83歳になった。
変な歩き方だが、とにかく歩ける。
最近は耳が悪くなったのと、頭が悪くなった、それに口が悪くなった。
医者は手遅れだという。
人が遊んでくれなければ、一人遊びに熱が入る。
今日は 草ラーメン大盛り
「トットのエサ」ばかり食っていたら、歩き方までトットみたいになった。
で、人間に戻りたくて「草ラーメン大盛り」を食ってきた。
医者は野菜食え、また別の医者は「やっぱり肉だぜ」と言い、脳外科は兎に角「魚」だという。
人間は、エネルギーの主な補給「食べ物」を美味しく食べために、涙ぐましい工夫をしてきた。
バカな話だが、学生の頃、送って貰った授業料を悪い仲間と一晩で飲んでしまったことがあった。
で、翌日から「オカズ」が買えない。
ご飯に味噌をつけたり、塩をかけたり、醬油を垂らしたりしていたが、3日目に発狂した。
文学も、哲学も、自分ではある境地を切り開いたつもりになっていたけど、
たかが一週間、ご飯が食べられなかっただけで、俺は「もいしゃれ」に戻ってしまった。
ニヒリズムがな何じゃい、サルトルが何じゃい、般若心経が何じゃい!
今、大好きな「草ラーメン大盛り」を食えることが何よりも嬉しい。
晴れた休みの日には足を延ばし「地獄ラーメン大盛り」で元気を出す。
盛来軒は、俺の特別仕様で出して貰える「辛 味噌ラーメン」がいい。
好きな食べ物を食べれる・・・こんな幸せはない。
ガザの子供たちの、空の鍋を突き出して「食糧」を求めるニュースが痛ましい。
窓下に、子育て中のスズメ達が、子供を連れて寄ってくる。
貰い物の「古米」を喜んで啄んでいる。政治的意図はないからね・・・。
子スズメが、幼い羽を震わせて口移しでエサを貰っている・・・いいね!




