雲は流れる

2014.09.21 風の戯言


 小国と鯖石を結ぶ石川峠。

 子供の頃の教科書に雪の峠を越えて藍沢南城三余堂に学んだ郷土の偉人の話が載っていた。誰だったろう ? 中国撤退の覆面の司令官といわれた飯田中将・・・少し新しすぎるかな?

 その石川峠を久しぶりに訪れた。
 田中角栄開道の碑の横に愛用の椅子を広げ眼下に魅入る。

 柏崎の町の向こうに日本海が広がり、佐渡の島影も見える。

 米山の上を流れる白い雲に、心が溶けていく。

 通り過ぎる風に、心が洗われる想いがする。

 雲は空に遊び、風は通り過ぎゆき、川は流れる。

 この大地は宇宙の一つの星、地球のその小さな1点に過ぎないけれど、自分の心はここで安らいでいる。

 目の前の、崖の縁のススキが揺らいでいる。

地方の時代

2014.09.20 風の戯言


 かつて「陽の沈まない国」と称されたイギリスは、今回のスコットランド独立をかけた国民投票で、その実態を世界にさらけだした。
 イギリスは6000万人、GDPは世界第6位、日本は12700万人でGDPはアメリカ、中国に次いで世界第3位。

 経済だけでいう話ではないだろうけれど、日本の「自虐史観」を卒業し、改めて日本の良さを見直す時代に来ている。

 文春の受け売りみたいだが、新自由主義経済の時代から「次の時代」に移り始めている。アメリカの1%の富裕層が経済の1/3?を占め、貧富の差が拡大している。
 中国もトウ小平の「先に豊かになれる人が豊かになり、豊かになった人は他の人も豊かになれるように助ける」理論が独走し、経済の差は拡大し続けているらしい。

 新自由主義経済が崩れ始め、世界は再び激動期を迎えているのだろう。

 地方の時代
 国の補助を待っているのではなく、地方の行政機関も企業も真に自立した経済を営まなければならない。

 苦しくとも、それが真の生き方なんだろう。

雲が流れる

2014.09.16 風の戯言


 不安定なお天気ながら、雲の流れる空が綺麗だ。

 雲を眺めていると、ふと、幽界もこんな風景なのかと思う。

 文春10月号巻頭の立花隆「死後の世界」を読んだせいなのだろう。先日、NHKスペシャル「臨死体験 死ぬとき心はどうなるか」を見ていたのも関係あるのだろう。
 臨死体験を体験した人は、身近にも居たが、みんな一様に「花園」の話をする。実際に「死んだ」わけではなく、生き返った人なので、なんか共通することがあるのかもしれない。

 文春10月号は読み応えがある。
 「朝日新聞」の問題が面白すぎる。

名月を持って来いと泣く爺(ジジイ)

2014.09.09 風の戯言


 今日は重陽の節句、そしてスーパームーン !

 そしてまた、片貝の大花火の夜。

 晴れた空に名月が浮かび、大輪の花が咲いているのだろう。

 10時、東の空が明るく輝き、
 四尺玉の音が、携帯電話から伝わってきた。

海の向こう

2014.09.07 風の戯言


 突然、心配事が何も無くなった。

 頭の中が「空」になって、修業を積んだ高僧だけが辿り着ける涅槃の世界に迷い込んだようだ。

 しかし、これもまたいいもんだ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・

 いや待てよ、認知症、痴呆症が悪化したのかな・・・?

 心地よい秋の風に誘拐されて小千谷の山本山を訪れてきた。
 信濃川と魚沼三山を望む光景は何時来ても優しく、西脇順三郎の詩碑が内向きになろうとする心を拡げてくれる。

 午後は鯨波まで海を見に走ってきた。
 戊辰戦争の後、明治帝が立ち寄った「御野立公園」、海に飛び出た岩場から日本海を見るのが好きだ。
 
 高浜虚子 「新潟の初夏はよろしや佐渡も見え」

 もう秋だけれど、海の果てに佐渡の姿も薄く見え、直江津から佐渡に向かう船の姿もあった。

 柏崎は、案外好い所なんだよ。