また、ヒマになった。 退屈しのぎにあまり好きじゃないけど、中国古典を開いている。 菜根譚に「花は半開を看(み)、酒は微酔に飲む」とある。
余計なお世話だ! 一升瓶を傾け、泥酔して前後不覚になって暴れる、それが侠の酒だ。 だけど、最近は一合の酒で翌日死んでる。
「咲き誇り今は散り落つ桜花 7分咲きのその懐かしさに」
高田工業高校は城跡の内堀と外堀の間にあった。 桜で埋め尽くされた高校時代は、それは本当に輝くような青春だった。 初恋が砕け散り、未練がましく嘆いていた頃の歌。
俺は歌人だった ? バカヤロー!
「その如月の望月の頃」 西行が死にたいと言った2月の15日は、新暦では3月30日であるらしい。 気持ちは解らんでもないが、カッコ付け過ぎ!
黙っていたって、人は死ぬ。 「行き倒れになって死んだら野良犬に食わせろ!」 些かヤケクソ気味だが、小野小町が死ぬ間際に言ったという伝説が好きだ。
小野小町は「世界三人美女=楊貴妃、クレオパトラ、小野小町」らしい。 誰がそんなこと言いだしたんだ? 清楚な、身持ちの堅い美人だったと伝わる。
とか何とか言っているうちに、夢の森の桜が咲き始めた。
春になって、桜が咲く。 雪の中で咲いていた山茶花は、自分の役目が終わったように 散り始めている。
命あるものの不思議さ。
だけど、なぜのその美しさを競うのか?
春のような陽気に、シクラメンが外を覗いていた。
新潟工科大学 構内 横山にて 明神にて