真夜中の「愛の賛歌」

2010.05.25 風の戯言


 窓辺に蝋燭を灯し、夜の静寂と酒を飲む。

 カーメン・キャバレロの「シェルブールの雨傘」
 マントバァーニの「別れの曲」もいい。

 古い曲が語りかけてくる。

 過ぎ去りし日々は、懐かしい音楽に沈み込んでいる。

 真夜中の、豊かな時間が過ぎて行く。

 こんな時間もいいもんだ。

 

「縮み」志向の日本人

2010.05.23 風の戯言


 68歳を迎えて、少し馬力が落ちているな、と思ったら体温が2度程上がっていた。常温が35.1C それが37.0C まぁ、2度なんて屁の問題みたいなもんだが・・・。
 ただ、老体になると慎重を強いられるが・・・。

 今読みかけの本に「「縮み」志向の日本人」がある。
 著者は 李 御寧(イー・オリヨン) 韓国の日本人研究の第一人者。
 読み始めは「韓国人の典型」みたいな感じがしたが、次第に日本に対する理解の深さから耳を傾け、知識量の多さと深さから「タダモノ」で無いと感じる。

 2-3回精読しメモを取らないと理解はできないのだろう。ただ日本の文化理解の深さに敬意を抱く。大切な本だ。

風の谷間の68歳

2010.05.22 風の戯言


 久し振りに宗次郎の大黄河に浸っている。

 68歳の人生は思いと思考と行動の複雑な文様。誰の人生もそんなに単純ではない。内在する何人かの自分と肩を組んだり格闘したり一筋縄で説明は出来ない。矛盾に満ちた、それが生だ。

 68歳は複雑だ。
 上り詰めた山頂でありながら、その先に道の無い高山が見えたりする。何処まで行けるのか解らないけどひたすら上り続け、アルプスのアイスマンの様に、そこで人生を閉じるのも好いよう気がする。アイスマンは幸せそうな顔をしていた。

 神が与えてくれた時間を誠意を持って応える。それだけ。

 「此道や行く人無しに秋の暮」  芭蕉

 今暫らくは己の信ずる方向に真直ぐに向かうことが大切なんだろう。

 きっと、またいつか、その未来が見えてくるのだろう。

八石山の朝

2010.05.20 風の戯言


 家を出て国道252号線を走り始めると、八石に霧が流れ、田植えの終わったばかりの水田が鏡のようにその姿を映し出している。
 出勤の車を止めて、思わずシャッターを切った。
 
 今日はきっと好いことがある。

 68歳が間近になって、全速力で走り続けている。

 昨日もそうだったし、今日もきっと好いことがある。

 あすもきっと好いことがあるだろう。

八石山の夕

2010.05.20 風の戯言


 朝8時から、隙間の無いような一日が過ぎた。

 帰宅途中、八石の山が霞みに静んでいる。

 車を止めて、そのあまりの美しさに動けなくなった。

 なんて素晴らしい土地なんだろう、鯖石は !