崩れ落ちる兵士
いきなりの初雪に驚いたわけでもあるまいに、出社もせずに本を読んだり音楽を聴いたりの「ずる休み」。25年度計画も各事業部の自立性を優先させ、高橋取締役が具体的計画立案に向けて動きが激しくなり、安心感が拡がってきたせいでもあるのだろう。
届いたばかりの「文春1月号」で沢木耕太郎の「キャパの十字架」が面白い。ロバート・キャパの、スペイン内戦で反乱軍の銃弾を受け倒れる共和国軍兵士の写真「崩れ落ちる兵士」はあまりにも有名。しかし、何処か腑に落ちないものを感じていた。その、70年前の疑念に挑んだ沢木のレポートは、何時にもまして魅力的だ。
じっくりと本が読める。何という幸せな時間なんだろう。
写真は又従兄弟であり、中学の同級生であり、友人石塚誠さんの写真。
越後の冬
昨日は71年前、日本軍がハワイ真珠湾に侵攻した日。
19日、鈴木博毅氏の「「超」失敗の本質」の講演を聴講してきた。危機に直面し、理論的より「空気」に合わせて行動する日本人の組織に対する警報・・・なんだろう。経済社会の変化が激しすぎ、過去の成功体験・・・成り行き任せを恐怖感の中で修正していかなければ・・・未来はない。カッサンドラの法則のように、人は崩壊の現場で慌てふためくだけで、その原因を振り向こうともしない・・・。
この休み、新田次郎と藤原正彦の「孤愁」を読んでいる。新田の絶筆となった「孤愁」を息子の正彦が書き続けた珍しい小説だ。世界的な数学者である藤原が、日本の素晴らしさを語り伝えている・・・。
敗戦後の「自虐史観」を立て直さなければ、その最後のチャンスなのかも知れない。マスコミは、何かを忘れている。