お彼岸  春の夕陽

2011.03.20 風の戯言


 テレビに映し出される地震と津波の映像に気が滅入る。
 何をどう受け止めて、どう対応したらいいのか、わからない。只、呆然としているだけ。
 大自然の前で、自分が信じ、生きる方向性について尤もらしいことを語ってきたのが嫌になる。

 春の夕陽を見ながら、落ち込んでいる暇があったら何か行動を起こさなくてはならないのだろうと考えている。判っていて、今は何も出来ない。

東北地方太平洋沖地震

2011.03.13 風の戯言


 巨大な東北地方太平洋沖地震に見舞われ、出張組の安全な帰宅だけを祈り続けていた。仙台に2人、東京が2人、佐渡は3人、金沢が1人。
 金沢は20;15に帰社、佐渡組が津波対策で新潟港に入れず沖合い待機、それでも越後線が動いていた為24;00には無事帰社。お疲れ様。
 仙台組は新幹線を下ろされ避難所に。東京組は公園野宿を覚悟したけど深川の避難所に辿り着き安堵。
 12日、東京組は新幹線で名古屋へ、名古屋から長野経由、16時15分帰社。
 仙台組は幸いにタクシーに巡り会い福島へ脱出。救出に向ったチームに合流でき、18時30分無事帰社。
 歴史的な大地震に出張先で遭遇し、兎に角無事に家族の元に戻る事が出来、ホッとしている。

 情報産業に携わりながら、電話も携帯も使えない状況は疲れるものだ。社員全員は無事だったが、状況が確認できていない顧客の数はまだ多い。
 少しづつ通信が回復してきたら、顧客と連絡を取り、なにか出来る事をしたい。
 単にそれは中越沖地震の御礼お返しではなく、同じく難に合った人たちに少しでも頑張る勇気の種になってくれればいい。

 夢に描いた生活設計も、職場も、町の仲間も皆消えてしまった時、俺ならどんな生き方が出来るだろう?

 社員が皆無事に戻れた嬉しさと、被災地の、人生を突然閉された人たちの人生の軌跡を考えると、また自閉症のような精神状態になってくる。希望や努力を閉そうとする奴がいたら生かしちゃ置かないが、相手が自然災害になると、只無力の世界に堕ち込んでしまう。

 書斎の窓を開けて、月が西の山に沈み<まだ雪の残る青白い中天に、凍った星達がか煌いている。  誰から信頼されるわけでもなく、誰一人勇気付ける事が出来るわけでもなく、時間を浪費しているだけの自分に嫌気が差している。  旅に出たい。

はやぶさ 川口淳一郎

2011.03.05 風の戯言


 「はやぶさ」が帰還したときに、あの大感動の中で妙に落ち着いていた人がいた。プロジェクトマネージャーの川口淳一郎さんだが、チーム運営のリーダーの「人間性」に強い興味を感じた。
 チームの一員、久保田孝さんの講演を聞かせて貰い、高度な使命感を持った組織の素晴らしさを知った。みんな自分達の「仕事」を理解し、熱中しているのだ。しかし、簡単な事ではなかったのだろう。

 東京駅の書店で求めた何冊が本のなかに「はやぶさ式思考法」がある。久し振りに訪れた「休日」、何気なしに手にとってみた。残念ながら、まだ本を読める体力と精神力に欠けたままなのだが・・・。帯の「”失敗”をカウントするな !! “成功”をカウントする加点法こそ閉塞を打ち破る」を暫らく眺めながら、現在尤もらしく叫ばれている「管理」の未来を思い知ったような気持ちになった。
 信頼の為に、約束を実現する為の管理は当然だが、経営者として未来を生きる為には予測管理を、PDCAに大胆に挑む事が大切なようだ。計画した未来に、如何にして近づけるか?
 過去だけを後生大事にしていては、未知に挑戦する力が失われてくる。
 未来とは知恵と意思の力に対する神の恵みなのだと思う。
 
 日本を、組織と個人を、未来に向わさせるるのは「加点式思考法」なのかも知れない。精神障害者(自分)が言うのも変な感じだが、減点主義の管理では、未来は明るくならない。

無事に生きたり

2011.02.28 風の戯言


 低い雲が横たわる八石の山に夕陽がさしている。

 何と言う、美しさなのだろう !

 
 今日も無事に生きる事が出来た。
 少し大袈裟かも知れないが、そんな実感が湧いてくる。

 昨日東京駅の書店で見つけてきた養老孟司の
  「希望とは 自分が変わること」
    の表紙を見続けている。

 

2011.02.27 風の戯言


 風船一揆は好天に恵まれ、無事に終了した由。
 めでたし。

 今日は本郷の宝生能楽堂での宮澤正幸教授の「藤」を鑑賞させて頂いてきた。能を観るのは初めてだが、舞台と観客が一体となって醸し出す密度の高い時間はまた格別。何を言おうとしているのか皆目見当がつかないが、磨き上げられた日本芸能の水準の高さと奥の深さを垣間見る事が出来た。

 余韻を楽しみたく、大手門から平河門まで、皇居を歩いてきた。
 世界にこんな大規模、且つ精緻で自然を大切にした「城」はあるのだろうか?
 紅梅、白梅が重なって咲いていた。